学科教員の伊藤嘉高です。本学では、学内外のさまざまな学科の学生が参加し多職種連携を実践する「連携総合ゼミ」が開講されています。
私のゼミでは、脳性小児麻痺の当事者である斎藤直希さんにも参加頂き、斎藤さんの経験を事例として、当事者の潜在的な能力を発揮してもらうためのQOL支援のあり方について検討をしています(過去のゼミの報告記事もご覧ください!)。
今年度は、コロナ禍の状況で、夏休み期間の連携総合ゼミの開催も危ぶまれていたなか、全面オンラインにはなりましたが、「苦境を乗り越え」何とか開催することができました(参加学生の記事をご覧ください! なお、後期からは対面授業が再開しています)。
斎藤さんにも山形からビデオ会議で参加して頂きましたが、そうした斎藤さんの近況が山形放送(YBC)の夕方のニュース番組「news every.」で放映され、本学科のブログや本学の連携総合ゼミが紹介されました!
斎藤さんは1日のうち20時間のあいだ在宅支援を受けており、ご本人や支援者がウイルス感染してしまうと、支援が止まり、生死にも直結しかねない状況にあります。
そうしたなかでも、こうしたオンラインでのゼミは、斎藤さんの言葉を借りれば「障がい者でも健常者でもオンラインというツールで、ハードルが下がるかたちで同じく関われる」機会でした。オンラインでの開催は、「考えようによっては、良い方向に向かっていく」ためのきっかけになるというわけです。
オンラインでの授業についてはさまざまな議論があります。大切なことは、特定の立場に立ち、対面授業を全肯定したりオンライン授業を礼讃することではなく、さまざまな視点に立ち、すべての参加者が満足できるあり方を探っていくことであると考えています。