石上和男先生 名誉教授称号授与ならびに瑞宝双光章ご受章

この度、石上和男先生が本学名誉教授の称号を授与され、6月23日(月)に授与式が執り行われました。

また、石上先生は2025年(令和7年)春の叙勲において、瑞宝双光章を受章されました。心よりお祝い申し上げます。

石上先生は2025年3月まで本学、医療情報管理学科に在籍され、11年間にわたって教育・研究の両面で本学科の発展に大きくご尽力くださいました。多くの学生や教職員に、深い学びと温かなご指導を届けてくださったことに、学科一同、感謝申し上げます。

■ 授与式の様子

式典は穏やかであたたかな雰囲気の中で進行し、学長より名誉教授称号の授与が行われました。

学生や教職員の拍手に包まれる中、石上先生は壇上で感謝の言葉と今後への思いを語られました。

■ 石上先生へのインタビュー

授与式の後、石上先生にお話を伺いました。

1. 名誉教授の称号を授与されたお気持ちをお聞かせください。

私は34年間新潟県職員として勤務し、その後11年間本学でお世話になりました。県では福祉保健部長や監査委員を務めたことで、今年春に叙勲の栄に浴することができ、さらにこのたびは名誉教授の称号をいただくことができ、ただただ感謝の念でいっぱいです。

名誉教授とは言葉どおり、私のこれからの活動を支えてくれる大切な称号であり、ボランティア活動や講演等を通じて地域のために役立てるように頑張っていきたいと思っています。

2. 教員生活の中で、特に印象に残っている学生とのエピソードはありますか?

大学教員は、新しい出会い(ワクワクする)と卒業生を社会に送り出す(別れ)という二つのことが毎年繰り返す宿命があります。だから、基礎ゼミと卒業ゼミの学生メンバーは一人ひとりの顔と印象があります。毎年ゼミの写真を撮影し、ゼミ終了時には寄せ書きをしてもらい、今でも大切に保管しています。時たまその写真を引き出し、思い出に浸ることもあります。

このような中で、11年間大学教員を通じて最も大切だと思うことは「人づくり」です。人は必ず「良いところ」を持っていますので、教員はそれを見出し、その才能を伸ばすことが大切だと思います。また、学生生活の中でいろいろ経験し、社会に出るまでに自分が最もやりたいことは何かを考える一助にしていただくことができれば本望だと思います。

特に印象に残っているエピソードは、やはり国際交流事業で学生さんたちを連れてロシア・ハバロフスクの極東医科大学に行って日本の状況を発表したことでしょうか。他国の文化や生活に触れ、自分たちの置かれている状況を知ることは、大きな勉強になったと確信しています。

3. ゼミ活動での思い出の中で、心に残っている出来事があれば教えてください。

医療情報管理学科のゼミ活動の特徴は、5~6人のグループで集団活動することにあると思います。みんなで何をするかを検討し、それぞれが役割分担をしながらゼミとして一丸となった組織的な活動をすることです。このことは社会に出ると、否応なしに求められることですので、学生時代に経験しておくことはとても有意義なことだと思います。

また、ゼミ活動では、地域社会との接点を持つことを大切にし、テーマを選んできました。例えば昨年度の卒業ゼミのテーマは、高齢者が「通いの場」に継続して来ている理由、その心のうちは何かというテーマで、胎内市の茶の間やサロンに出向いて聞き取り調査を行い、調査終了後には一緒になって学生が考えたゲームを行うという活動でした。思った以上に好評で、報告会には多数の住民が報告内容を興味深く聞いてくれました。その時の様子がテレビや新聞に報道され、学生さんたちもとても喜んでくれたことが今でも心に残っています。

4. 今後の学生たちや若い教員に伝えたいことはありますか?

今の時代は「売り手市場」です。少子化がさらに進めば進むほど、働き手は少なくなり、求人が多くなる時代です。したがって学生の間に自分が将来どんなことがしたいのかを明確にして、目標を定めて前に進めることが大切ですが、実際には「何をしたいのか」が明確にできずに悩むこともあると思います。自分が何をしたいのかを自問することも大切かもしれません。一生に一度しかない人生ですから、悔いのないように。

また、先生方にお願いしたいことは、先に述べたように、人は必ず「良いところ」を持っていますので、教員はそれを見出し、その才能を伸ばすことが大切だと思います。

5. 今後、取り組んでみたいことやご自身の時間の過ごし方についてお聞かせください。

先にも述べたように、ボランティア活動や講演、データ分析等を通じて地域のために役立てるように頑張っていきたいと思っています。

また、趣味である家庭菜園やバラづくり、海釣り等も時間を見つけて取り組みたいと思っています。

■ 最後に

石上先生、このたびは名誉あるご受章、誠におめでとうございます。

本学科一同、心よりお祝い申し上げるとともに、これまでのご功績に深く感謝いたします。

先生の歩まれた道は、今後の学科の礎として、次の世代にしっかりと受け継がれていきます。

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