言語聴覚学科の3年生をゼミにお招きしました!
~療養病棟における嚥下機能評価・訓練を知る

医療情報管理学科3年の羽賀乃々佳です。私たちのゼミでは、診療報酬改定についてみんなで学んでいますが、その活動の一環として、言語聴覚学科の3年生の方と議論する機会がありました。

慢性期の高齢者の患者さんが多く入院している療養病棟における中心静脈栄養の実施についてです。

療養病棟における中心静脈栄養の実施は、現在行われている診療報酬改定の議論の中心テーマの一つです。

療養病棟の診療報酬は、出来高払いの一般病棟とは異なる包括払いになっており、一人ひとりの患者さんの医療必要度、ADL区分からなる分類によって決まります。医療区分の中で最も点数が高いのは区分3で、これは、中心静脈栄養の実施のみで該当することになります。

(出所)中央社会保険医療協議会・総会資料(2021年11月19日)

中心静脈栄養とは、経口での栄養摂取が不能・不十分な患者さんへの栄養補給を目的として使用されるものです。

国は、長期にわたる中心静脈栄養の実施を問題視しているようです。中心静脈栄養だけで区分3が取れてしまうため、経口摂取できるよう訓練しても、逆に区分が下がり、入院料が下がってしまうことや、そもそも人手が足りないなどの理由により、改善の見込みのある患者さんに対しても中心静脈栄養を実施していないのではないかとの指摘もなされています。長期間の中心静脈栄養は感染症の懸念もあります。

診療報酬改定を議論している中医協の資料によると、嚥下機能評価の実施率は約3割、訓練の実施率は約1割であり、実施されていないケースが多くを占めています。

では、実際には、どのような評価や訓練が行われているのでしょうか。療養型病院での実習の経験もある言語聴覚学科の3年生の方に教えてもらいました。

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